ワキガを治すには手術が近道!副作用はあるの?
2018/12/3
ワキガに悩まされている方は男女問わず多いです。
ニオイ対策として自発的にケアをするのもある程度有効ですが、手術をして根本的な解決を図る方法もあります。
ワキガ手術の種類や副作用を知り、ご自身や身近な方のワキガ治療を検討してみませんか?
■ワキガ治療が求められる理由
ワキガの悩みといえば、ワキから発生する強烈なニオイ。
たとえ血縁者でもワキガのニオイは強く感じてしまうものです。
他人にも無意識のうちに、自分のニオイで不快な思いをさせてしまうのは心苦しいものです。
ワキガの人に対して、理解を持っている方であってもワキガ特有のニオイは本能的に嫌悪感を感じてしまいます。
職場でもワキガというだけでネガティブな感情を持たれてしまうのが実情のようです。
ワキガの方はワキの洗い方を調べたり、市販の制汗剤や汗とりシートなどを活用してワキガ対策をしているようですが、それでもニオイを完全に消すことは難しいです。
■手術は治療方法のうちの一つです
軽度のワキガなら薬剤塗布や注射で治療できますが、重度のワキガの場合は手術でアポクリン汗腺を除去する治療が有効と考えられています。
そして、原因となる汗腺を「直接的に」取り除くのが、手術です。
自分でもニオイをケアできないと感じたら、やはり手術を検討してみるのも手です。
しかし、手術と聞くと
「本当に安全なの?」
「回復までに時間がかかるのではないか」
と不安な点も多いことと思います。
切らないワキガ治療の広告をよく見かけるようになり、「手術はやらないほうが良い」と感じている方もいるかもしれません。
しかしながら、重度のワキガで悩んでいる方であれば「手術はワキガ治療の選択肢のうちの1つ」として検討してみても良いでしょう。
■ワキガの手術方法について詳しく解説します!
ワキガ手術には大きく分けて2種類あります。
医師が部位を目視しながら治療する「直視下手術法」と、機械で行う「非直視下手術法」それぞれの特徴をまとめました。また、メリット・デメリットについてもみていきましょう。
・直視下手術
直視下手術法は剪除法と呼ばれる手術のことです。ワキの下をメスで切開し、医師がワキガの原因となるアポクリン汗腺を目視で除去していきます。
剪除法はダウンタイムが長く、術後しばらくはガーゼや包帯で患部を保護しなければなりません。しかし確実に汗腺を取るので、再発率が少ないです。
術後も傷跡が比較的キレイだったという病院の口コミもありますので、剪除法は信頼できる病院での施術がカギとなるでしょう。
・メリット
治療費に保険が適用される
目視で行うので確実に汗腺を取り除きやすい
・デメリット
施術箇所を切開するため感染症の危険や傷跡が残ってしまうリスクも
ダウンタイムが長め
結果は医師の技術に左右される
術跡の状態によって傷跡が目立ってしまうことも
・非直視下手術
非直視下手術法のワキガ手術には吸引法などがあります。
いずれも直視下手術法による治療よりも手術痕が小さくて済みますが、審美性が考慮されているため保険が適用されません。
吸引法では皮下組織に細い管を通して汗腺を吸い取る方法と、超音波の熱で汗腺を破壊した上で吸い取る方法が用いられます。
皮下組織吸引法は広範囲の汗腺を吸引できますが、汗腺を取りこぼす可能性が高いため、効果には個人差があるようです。
超音波吸引法は皮下組織吸引法より精度が高いものの、やけどや汗腺を取り残してしまうリスクもあります。
・メリット
小さな手術痕ですむ
広範囲の汗腺を吸引可能
・デメリット
保険の適用は不可
汗腺を取り残してしまうと思ったような効果が得られないことも
■手術のメリット・デメリットはご理解いただけましたか?
ワキガ治療のための手術で行われる方法を紹介しました。
ひとくちにワキガ手術といってもさまざまな方法があるということがおわかりいただけたかと思います。
注意点として、ワキガ手術は必ずしも100%汗腺を取りきれるわけではありません。
しかし、ほかの治療を試してみて効果が得られなかった場合のオプションとして考えておきたいですね。
手術を検討する際に考えたいのは、ダウンタイムや手術痕などの手術後の生活に関わること。そして、手術にかかる費用です。
ワキガの手術方法のいくつかは保険適用のため、治療費をおさえたいという方には一考の価値があるでしょう。
しかしながら、手術後すぐに仕事復帰することは難しく、1〜2週間は回復期間として見込んでおく必要があります。仕事ができないぶん、経済的にはマイナスになってしまうので注意が必要です。
また、治療後の経過や傷跡の状態は個人によって差が出てしまいます。こうした点も加味したうえで、手術を受けてワキガの解決を目指すかどうかを考えましょう。
手術のデメリットである、「傷」が気になる方はミラドライ
切開が必要な手術
ワキガ手術には切開が不可欠です。高い効果が期待できる皮下組織切除法も、患部の皮下組織を削り取るため回復まで1周間程度はワキを固定しておかなければなりません。
切開なしでワキガを改善する方法はないのでしょうか?
メスいらず! 電磁波を使用するミラドライ
「メスを入れずにワキガを治療したい」という方にオススメなのがミラドライ手術です。特殊な機器でマイクロウェーブ(電磁波)を発生させて汗腺を除去するため、切開の必要はありません。そのため、合併症のリスクも少ない治療法として知られています。
しかし、ミラドライでの治療費には保険が適用されないため、両ワキで35万円ほどの料金になります。
また2回ほど施術しなければならない場合もあるため、費用が上がる可能性も考慮したほうがよいでしょう。
皮下組織吸引法でも25~45万円程度かかることもあります。原則、保険適用不可である非直視下手術法を選ぶとそれなりの料金がかかってしまうことは念頭に置いてください。
大西皮フ科形成外科医院では、ミラドライの実績が2017年に1000症例を突破。手術でも、ミラドライの治療でも対応可能です。
できるだけダウンタイムを短くし、身体に負担をかけたくないという方はミラドライによる施術のご相談をしていただくことも可能です。
■ワキガ手術治療について、大西先生のQ&Aコーナー
・ワキガの手術は痛いですか?
ワキガの手術自体に痛みがともなうことはまずありません。
しかし、手術前の麻酔で痛みを感じる方は多いです。痛みに敏感な方は事前にご相談ください。
・ミラドライは再発の可能性があると聞きましたが、手術はどうですか?
基本的には、手術でもワキガの原因となる汗腺すべてを取り除くことはできません。
同じくミラドライでも1回目の施術における除去範囲は7〜8割程度です。
(2回すると9割ほどの効果が期待できるといわれています。)
・手術をしたら何日くらい安静にする必要がありますか?(ダウンタイムはどのくらいですか)
1~2週間は大きなガーゼを挟む必要があります。それ以降、日常生活はほぼ通常通り送れます。
・費用はミラドライと手術どちらが高いですか?
ミラドライは自費診療となるため、料金はクリニックによって異なります。大西皮フ科形成外科の提供する手術は保険適用となるため、片脇約25,000円で施術可能です。
記事監修
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大西 勝 院長
医療法人 大美会 大西皮フ科形成外科医院
国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学付属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科、社会保険広島市民病院、角谷整形外科病院、冨士森形成外科医院を経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。