多汗症かも!?簡単セルフ診断
2017/09/18
誰でも、暑いときや体温が上がったときには、汗をかきます。汗は、体温を調整するために大切なもの。「たくさんかいた方が良い」と言われることもあるでしょう。
とはいえ、あまりにも汗の量が多いときには、「もしかして多汗症かも」と不安を抱いてしまいがちです。自身の状況を把握するための、チェック方法を紹介します。
①多汗症のチェックリスト
多汗症とは、体温を調整する目的以上に、大量の汗をかいてしまう症状を指します。多くの場合、多汗症には自律神経が関わっているとされています。交感神経が活発になりすぎると、身体は多くの汗をかきはじめます。汗の量が増えれば、精神的なストレスにもつながってしまうでしょう。
とはいえ、体質的に「汗をたくさんかく人」もいれば、「あまりかかない人」もいます。ただの汗っかきなのかそれとも多汗症なのか、自身で見極めるのは難しいポイント。見極められないまま、辛い症状をただ我慢してしまう方も少なくないのです。
こんなときには、ぜひ以下のチェックシートで、状況を確認してみてください。
1.脇の汗がひどく、他人の目線が気になってしまう
2.普段は汗がひどくても、眠っている間にはあまり汗をかかない
3.1週間に1度以上、大量の汗で悩むことがある
4.汗をかく場所や量が、左右対称になっている
5.汗の臭いや湿り気が気になって、周囲の人とうまく関われない
6.家族や親せきの中に、多汗症と診断された人がいる
このチェック項目に当てはまる点が多ければ多いほど、多汗症である可能性は高いと言えます。最低でも2つ当てはまったときには、「多汗症」を疑って医療機関を訪ねてみると良いでしょう。
また多汗症では、「どの程度重症なのか」も重要なポイントとなります。こちらも自分でチェックが可能ですから、以下のどのレベルにあてはまるのか、確かめてみてください。
レベル1 汗の量はそれほど多くはない、日常的に困ることはほとんどない
レベル2 自身の工夫で乗り越えられる程度の発汗。生活の中で、ときどき不安を感じることがある
レベル3 がまんできないほどの汗が出る。1週間に1度以上は、汗で困ることがある
レベル4 猛烈な汗でがまんできない。日常生活に支障をきたす場面が、常にある
レベルが上がれば上がるほど、重い多汗症であると言えます。「不安を感じる」だけならまだしも、「困ることがある」というのは、治療が必要なサインです。
②多汗症の悩み
多汗症は「命にかかわる病」というわけではありませんから、治療を受けるまでに、長い時間がかかる患者さんも少なくありません。幼いころから多汗症を患っている場合、周囲から「あせっかき」と評されるケースも多いです。「病気」という意識がなければ、「治療を受けられる」という認識もないでしょう。
とはいえ、多汗症にはさまざまな「悩み」が付き物です。多汗症の重症度に限らず、どうにもならない悩みを抱えていれば、一度積極的に治療を検討してみると良いでしょう。多汗症の人が抱えやすい悩みについて、具体的に紹介します。
【悩みのケース1】汗が気になって、周囲の人とうまくかかわれない
多汗症の人が、もっとも悩みやすいのがこちらのポイントです。汗をかけば、その分「臭い」のリスクも高まります。周囲の人が近寄ってきた瞬間、「もしかして臭っているかも!」と思うのは、非常につらいことです。
また、服に汗が染み込めば、見た目にも影響を与えます。「手」に汗をかきやすい手掌多汗症の場合には、「人と握手をしたり手を繋いだりする」という行為に、不安を抱いてしまいます。
汗が原因でコミュニケーションをためらうのは、非常にもったいないこと。治療で改善を目指しましょう。
【悩みのケース2】文字をかくときに、紙がぐちゃぐちゃになってしまう!
多汗症の中でも、特に日常生活への影響が大きいのは、手掌多汗症です。手のひらにたくさんの汗をかいてしまう症状で、紙に何かを書くときに困る方が多いです。
特別な運動をしていなくても、大量の汗をかいてしまうのが多汗症の特徴で、ノートやメモに文字を書いているときも、それは例外ではありません。紙と手が接している部分からぐちゃぐちゃになってしまうので、非常にストレスが溜まります。
精神的な影響以外にも、「仕事や勉強に集中できない」といった、具体的な不都合につながることも多いです。
これらの悩みは、多汗症の治療を行うことで改善できます。悩みは解決できる問題ですから、まずは一歩踏み出してみてください。滋賀や京都でのわきが治療・多汗症治療なら、大西皮フ科形成外科医院にお任せください。
記事監修
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大西 勝 院長
医療法人 大美会 大西皮フ科形成外科医院
国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学付属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科、社会保険広島市民病院、角谷整形外科病院、冨士森形成外科医院を経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。