服の黄ばみはもしかしてワキガ?!
2022/03/10
お洋服は毎回着たら洗濯しているのに、気づいたら脇の部分が黄ばんでいた・・・なんてショックですよね。
特に暑くなってきて薄着になる時期に、悩んでいる方は少なくないでしょう。
もしかしたら、その黄ばみの原因はワキガかも知れません。
今回は、汗をかいたら黄ばみが出来る理由や、ワキガとの関係、対策方法を紹介していきます。
【目次】
通常の黄ばみとワキガの黄ばみの違い
汗の黄ばみが出来るのは、ワキガの方だけではありません。
通常の場合でも黄ばむことはあるので、お洋服が黄ばんできたからといって、ワキガだと判断するには早すぎます。
ここでは通常の黄ばみと、ワキガの黄ばみの特徴をご説明します。
【通常の黄ばみの特徴】
夏などの暑い時や運動している時にかく汗は、エクリン汗腺から分泌されている汗なので、透明でニオイもありません。
通常の黄ばみは皮脂が酸化して黄ばみを作るのですが、薄めの色のことが多く、境界線がぼやけていて、範囲が広めなのが特徴です。
【ワキガの黄ばみの特徴】
ワキガは、アポクリン汗腺から出る汗に含まれるリポフスチンという色素が原因で、黄ばみを作ります。
アポクリン汗腺は、脇下に多く存在するため、境界線がクッキリしていて、脇下を中心に黄ばみを作り、色は黄土色みたいな濃いシミになるのが特徴です。
リポフスチンは、ワキガの症状が強い人ほど、多く含まれている成分なので、ワキガの症状が強いほど、黄ばみが強くなります。
服が黄ばむ原因
通常の汗で黄ばむのは、皮脂が原因です。
夏などの暑い時や運動をした時にかく汗は、全身のほとんどの部分に分布しているエクリン汗腺から分泌されていて、主に体温を調節するために汗をかいています。
分泌される汗は99%が水分で出来るので、透明でニオイもほとんどありません。
エクリン汗腺から分泌される汗は水分だけでなく、多くの皮脂が含まれているため、体の外に排出された時は透明ですが空気に触れると酸化してしまい、黄ばみを作ります。
皮脂は水に溶けにくく、普通の洗濯だけでは落とし切るのは難しいです。
残った皮脂汚れが少量なら目立ちませんが、何度も汗もかき続けていると、少しずつ皮脂汚れが蓄積されて、だんだん黄ばみが目立つようになります。
また、制汗剤が原因になっている可能性もあります。
制汗剤には、黄ばみを作る成分は配合されていませんが、制汗剤と汗、ホコリなどが蓄積されたものが酸化すると黄ばみになります。
黄ばみとワキガの関係
一方ワキガの方は、アポクリン汗腺から分泌されている汗をかきます。
アポクリン汗腺は、脇や陰部、乳輪など限られた部分にしかなく、特に脇に多く分布しています。
アポクリン汗腺から出てくる汗は水分の他に、皮脂やたんぱく質、鉄分、アンモニアなどが含まれていて、本来ニオイはありません。
しかし、肌に常在している細菌が汗の中の成分を分解することで、ワキガ特有の嫌なニオイを発生させています。
また、アポクリン汗腺から出る汗には「リポフスチン」という色素が含まれていて、これが黄ばみの原因となっています。
ワキガの方は、アポクリン汗腺が多いので、リポフスチンの分泌量も多くなり、黄ばみやすくなります。
ワキガのセルフチェック方法
実際にご自身がワキガかどうか、セルフチェックすることが出来ますので気になる方は見てみて下さい。
≪セルフチェック≫
●家族の中にワキガの方がいる
ワキガは遺伝しますので、もしご両親またはどちらかの親がワキガの場合はご自身もワキガの可能性が高いです。
●耳垢が湿っている
耳の中にはワキガの原因であるアポクリン腺のみが分布されているため、耳垢が湿っている場合はワキガの可能性があります。
ワキガの治療は皮膚科で
ワキガに悩まれている方は皮膚科を受診しましょう。その際、ワキガ治療として何を扱っているか事前に調べておくことも大切です。
ワキガの治療には、メスで切除する「剪除法(せんじょほう)」やメスを使用しない「ミラドライ」などの治療があります。
当院はワキガの治療に力を入れており、患者様のご希望に合わせた治療法をご提案しております。
ワキガでお困りの方はぜひ当院にご相談下さい。
\ 当院オススメ治療「ミラドライ」/
記事監修
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大西 勝 院長
医療法人 大美会 大西皮フ科形成外科医院
国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学付属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科、社会保険広島市民病院、角谷整形外科病院、冨士森形成外科医院を経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。