ミラドライの効果が出ないのはなぜ?
2024/11/14
切らないワキガ・多汗症治療として注目されているミラドライ。
半永久的な効果を発揮し、ダウンタイムも短く傷跡も残らないため、ミラドライの施術を受ける患者様も増えています。
同時に、口コミなどで様々な意見を目にすることも多くありますが、そんな中、多くの方が不安に思うことは再発の可能性でしょう。
「初めは効果があったように感じたけど、時間が経つとニオイや汗も戻ってきた」「安くないお金を払ったのに、効果が今一つ」などという声も見受けられます。
そこで、効果が出なかったことにはどんな理由があるのかについて解説します。
【目次】
よくあるミラドライの失敗例
ネットでよく見る失敗談として、「大量の脇汗に悩んでミラドライをしましたが、受けた後も汗の量は変わらず効果がありませんでした。金額の高い治療だったので、やらなければ良かったと思っています」
「脇の臭いがコンプレックスで、ミラドライを受け、最初はほぼ汗もかかずに快適だったのですが、半年後に元に戻ってしまいました。高いお金を払ったのに効果がなくなり、やったことを後悔しています。」
といった、高額な治療費だったものの改善が見られなかった、もしくは数か月後に効果がなくなったという声が多くを占めているようです。
ミラドライで効果を感じない原因
以上のような「効果を実感できない」といったことには、次のような理由があります。
・生き残った汗腺が再活動するため
ミラドライの施術をして一度に汗腺を破壊できるのは約7~8割です。ただし、残った2、3割の汗腺もダメージを受けて一旦活動が停止してしまうため、最初は汗や臭いがなくなったと感じることがあります。
しかし、数ヶ月経つと残った汗腺も回復して活動し始めますので、再び臭いや汗が戻ったと感じるのです。
施術前より臭いが強まったり、汗をかく量が増えたりということは基本的にありません。
・照射が十分になかった
ミラドライの効果を実感しない理由のもう一つが、照射漏れがあったり、出力のレベルが不十分だったりすることがあります。
照射が完璧でなくても汗腺に多少のダメージを与えることはできるため、施術後に効果を感じることができますが、すぐまた再発することがあります。
こうしたケースは、医師の実績が足りないため汗腺の位置や範囲を正しく把握できていなかったことや、照射レベルの調整が的確でなかったことで生じてしまいます。
ミラドライの効果を最大化させる方法
効果最大化のためにミラドライの照射に関して2度重ね打ちを行っております。
この方法は、一度照射した後に、臭いや汗の症状が強い箇所に、2回目の照射を行う治療方法です。再発の恐れのある汗腺をムラなく破壊して臭いの元を断っていきますが、患部へのダメージやリスクも高まることもあるために、経験と高い技術力が必要です。
当院では、患者様の施術時間を十分に取りながら、広範囲の照射が行えるようにしております。
ミラドライは再発する?
ミラドライはマイクロ波を照射し、発生した熱エネルギーによって汗腺(アポクリン腺、エクリン腺)を破壊する治療です。
個人差はありますが、多くは一度のミラドライ施術で7~8割の汗腺を破壊することができるといわれています。
全ての汗腺を破壊することはできないものの、治療後は残った2、3割の汗腺もダメージを受けているため、活動が停止します。
数か月するとその汗腺が活動を再開するため、汗や臭いが戻ってしまった、と感じることがあります。
しかし実際には7~8割の汗腺が破壊されているので、臭いや汗の量もその分は減っていますし、症状は施術前より改善されていると考えられます。
病院選びでおさえておくべきポイント
ミラドライに精通した病院であれば、失敗する可能性は低いといえるでしょう。
後悔のない施術を行うためにも次の点を確認して病院を選んでみて下さい。
・技術力のある医師
炎症などの副作用のリスクを抑えながら、高い治療効果を出すための照射レベルは患者様によって異なります。
適切なレベルを見極めるためには十分な知識や技術が必要ですので、ミラドライの治療に精通し、技術の確かな医師のいるクリニックを選びましょう。
・症例実績が豊富
失敗する理由の一つに、実績不足があります。
ミラドライはメスを使わないため、簡単そうに見えるかもしれませんが、均一にまんべんなく照射するためには経験を必要とします。病院の実績を確かめた上で施術を受けることが大切です。
・アフターケア
ミラドライは1回で完全に改善することは難しいので、効果があまり出ていないと感じる方もいますし、副作用が生じることもあるかもしれません。
そのような場合に備えて、治療後のケアがあることは重要なポイントです。
失敗したと感じることに対応してもらえるので、アフターフォローがあるかどうかも確かめましょう。
・料金設定
クリニックを選ぶ際には、料金もチェックしましょう。
中には、相場よりも安い料金で行っているところもありますが、その場合は消耗品を使い回していたり、照射の出力が適切ではなかったり、アフターフォローがないなど安全性に問題があることもあります。料金のみで判断しないことが重要です。
記事監修
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大西 勝 院長
医療法人 大美会 大西皮フ科形成外科医院
国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学付属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科、社会保険広島市民病院、角谷整形外科病院、冨士森形成外科医院を経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。