ミラドライ価格の安さに潜む危険とは!? 施術前に必読!
副作用の少ないワキガ・多汗症の治療として注目されているミラドライ。
様々なクリニックで受けられますが、保険適用外で自由診療のため治療にかかる費用はクリニックによって変動します。
相場よりも低価格で行っているところもありますが、その中には適切な環境が整っておらず、安全な治療を行えていない場合があることも事実です。
「コスパのいいクリニックを選びたい」「ミラドライのマシンが同じなら、どこでも効果は同じ」とお考えの方は要注意です。
金額だけで選ぶと、後悔することになるかもしれません。
そこで今回は安いミラドライ施術にはどんなデメリットがあるのか解説します。
【目次】
見せかけの“安さ”のからくりとは?
安い治療費で行っているクリニックの場合、見せかけの告知をしていることが考えられます。
例えば、照射費用だけ掲載している、その他に必要となるケースチップ代、麻酔代、ダブル照射は別料金として、オプションのような見せ方をしていることがあります。
サイトなどに表示された金額ならばと思い治療を受けたら、麻酔や薬代、診察代などは別設定になっていて、それを足すとそれなりに高くなるということもあり得ます。
また、ダブル照射と広告に書かれていても、実際2回目にはエネルギーレベルを下げる、または照射範囲が3分の1にしていることがあります。
エネルギーレベルを下げると浅めの部分にしか届きませんので、効果も下がる可能性があります。
さらに、ミラドライで使用するチップは比較的高額なのですが、何人かの患者様で使い回しをしているということもあります。
20万円をきっている場合は、必要経費や定期的なメンテナンスがどうなっているか注意が必要です。
低価格でミラドライを受けるリスク
・照射範囲が狭い、ズレている
金額が安い代わりに照射範囲が狭い、または十分な知識と実績のある医師が照射をしないと効果が期待できないことがあります。
また治療では、汗腺の位置を正確に把握することが大切です。それができていないと照射範囲がずれて汗腺を完全に破壊できず改善が見込めない可能性があります。
・照射エネルギーの調整ができない
ミラドライ治療では、患者様に応じて照射エネルギー量を調整しながら施術を行います。
照射レベルを上げ過ぎると熱傷が生じることもあり、足りないと汗腺が破壊されず、効果が不十分となることがあります。
ただエネルギーの調整は繊細なもので、正確でないと再治療が必要になることがあるため、専門的な知識と確かな技術が求められます。
・実績や知識がなく、再発の恐れがあり
ミラドライは、これまで多くの臨床試験や研究によってリスクを抑える手法が確立されています。
知識や実績が豊富な医師は、最新情報にも通じていて最適な治療を提供できる一方で、研究結果を理解していない医師の施術だと副作用などにも影響を与えるかもしれません。
・アフターフォローがない
施術した後も患者様は多少の不安や心配が付きまとうものです。そのため丁寧なアフターケアと説明が不可欠です。
そのアフターケアをきちんと行うかどうかで、副作用や精神的な安心にも影響を及ぼすこともありますから、治療後のアフターフォローに関する記述や説明がない場合は、治療後のリスクも考えておきましょう。
1回だけで効果があるの?
個人差がありますが、ミラドライの施術1回で破壊できる汗腺は7割~8割というのが目安です。
1回の治療だけで大半の汗腺が破壊され、ワキ汗とワキガ臭の両方に効果を発揮しますので、症状が大幅に改善され、多くの方が効果を実感されています。
さらに破壊された汗腺は再生することはありませんから、効果は半永久的に持続します。より高い効果をお望みの方は、2回照射がおすすめです。その場合にはワキガ完治率は約90%になるとされています。
ミラドライ治療の相場価格
ミラドライは保険適用外の治療法ですので、治療費はクリニックによって異なりますが、おおよその相場は、両脇で20万円~40万円程度になります。
剪除法やボトックス注射などの他の治療法に比べて高くなりますが、ミラドライは剪除法のように切開する必要がありません。皮傷跡が残らず、周りに分からずに治療を受けることができます。
また多汗症の場合のボトックス注射は、効果の持続期間が約半年となっており、根本的な解決にはならないかもしれません。
ミラドライ治療には、コンピューターで制御されたチップやマーキング用の転写シート、などの必要な付属品がありますので多少は高額になります。
逆に安いという理由だけでクリニックを選ぶことは、リスクを伴うこともあるため、慎重に検討した上で決めましょう。
モニター価格に潜むリスク
「ミラドライ モニター」でネット検索してみると、様々な病院でモニター募集をしています。その中には、他と比較してかなり安い料金で募集している病院もあります。
こういった格安モニターは、専門知識や技術のない医師やスタッフが担当する可能性もあり、満足な施術が受けられないことやアフターフォローがない場合もあります。
さらに施術部位の写真撮影やレポート、観察日記が必要で、クリニックのホームページやインスタグラムにも掲載されることがあります。
そして通常、ミラドライ治療後の通院は1回〜2回とさほど多くありませんが、モニター治療は、3〜4回ほどの通院が必要なことがあります。
その都度、撮影や経過の聞き取りがあるため、30分から1時間程かかるケースがほとんどですので、仕事や家事などで忙しい方にとってはデメリットといえるでしょう。
ミラドライは、治療方法によって効果と副作用に大きな差が出る治療です。だからこそ施術を受けるクリニック選びはとても大切になってきます。
相場よりも安い料金の治療にはそれなりの理由がありますので、ミラドライの実績があり、研究に努めてきた医療機関でお受けいただくことをおすすめします。
当院のミラドライ治療は、患者様の体への負担を最小限に抑えながら、治療効果を高めることを目指した施術を行っています。ミラドライ治療を受けてみたいとお考えの方はお気軽に当院までご相談下さい。
記事監修
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大西 勝 院長
医療法人 大美会 大西皮フ科形成外科医院
国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学付属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科、社会保険広島市民病院、角谷整形外科病院、冨士森形成外科医院を経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。