ワキガは遺伝の可能性があるって本当?家族がワキガ体質の方へ
2018/11/22
なぜワキガが遺伝してしまうのか?
ワキガはエクリン腺やアポクリン腺などから出る汗を菌が分解することによって、独特のニオイが起こると考えられています。そのため、年齢や性別を問わず誰でもワキガになる可能性はあります。
今回はワキガと「遺伝」の関連性についてくわしくみていきたいと思います。ワキガのセルフチェックリストでも、親がワキガだと自分もワキガになる可能性が高まるとありましたが、それは本当なのでしょうか?
家族がワキガ体質の人や、「自分の子どもはもしかしたらワキガ…?」と悩む人はぜひ知っておきたい知識をまとめました。
遺伝の場合、ワキガが発生する年齢や確率について ・ワキガが発生してしまう年齢 ・遺伝してしまう可能性と確率について
一般的には、両親ともワキガである場合は、子どももわきが体質になる可能性があると考えておきましょう。
両親ともにワキガ体質だと考えられる場合は、8〜9割ほどの確率で子どもも同じようにわきが体質になるといわれています。(片親のみワキガ体質の場合、その確率は5割といわれています。)
もう少しくわしく解説すると、わきがは「優性遺伝」に分類されます。
優性遺伝とは親から子へ受け継がれやすい特徴のことを指し、目の形や身長、鼻の高さなども優性遺伝だといわれています。
しかし、お子様がワキガであってもすぐにニオイが出始めるわけではありません。エクリン腺やアポクリン腺などは第二次性徴期ごろを境に活動が活発になります。
いわゆる思春期と呼ばれる時期で、心や身体の発達が著しいタイミングです。
それだけに本人がワキガのニオイを苦にしてしまうこともあるため、早めのケアが望まれます。
また、第二次性徴期よりも前に汗腺の除去治療を行なったとしても、第二次性徴期が始まると汗腺の数が増え、働きが活発になります。
そのため、再度治療が必要になる可能性が高いと考えておきましょう。
お子様がワキガ体質である場合に心がけたいこと
お子様がワキガの場合、どのように対応するのが一番良いのでしょうか?
大きくなるにつれて異性との交際や友達との交流の時間が増えてくるため、ニオイが問題で自分に自信が持てず、グループの輪に入れないというケースもあります。
また、小学生ぐらいのころからワキガ体質である場合は、周りからストレートに「○○ちゃん、くさい!」などと心ない言葉をかけられてしまうかもしれません。
そのため、親御さんが心がけたいのはお子様が「ワキガかもしれない」ということを伝え、早めに治療に踏み出してもらうことです。特に思春期のお子様はただでさえコミュニケーションが難しいもの。
お子様も恥ずかしさが先行して治療を嫌がる可能性も考えられます。
もし、親御さん自身がワキガの治療経験があるのであれば、治療をしてどう変わったかなどの体験談を語ってあげてもよいでしょう。
また、できるだけ娘であれば母から。息子であれば父から伝えるほうがおすすめです。
また、この際に「ワキガは病気ではない」ということもしっかりと伝えましょう。できるだけ、お子様のショックを和らげながら伝えるのがコツです。
ミラドライは切らずに治療できるため、お子様の治療でも安心です。
お子様の身体にメスを入れるのは避けたいですよね。
そのため、大西皮フ科形成外科では「ミラドライ」と呼ばれる、切らずにワキガを治療できる機器を導入しています。
このミラドライは、電磁波が出る装置を脇に当てることで、ワキガの原因となる汗腺を破壊する作用があるといわれています。
従来であれば脇を切開し、手作業で汗腺を取り除いていましたが、これによって生じる傷跡や取り残しといった問題が起こらないのが大きなメリットです。
1回の施術で大きな効果を実感する人が多いミラドライ。
初めてのワキガ治療となると、わからないことが多いかもしれませんが、「家族がニオイに気がつき、受診することにした」というケースは珍しくありません。
自分もワキガに悩んだ経験から「子どもにも同じ思いはさせたくない」と訪れる親御さんは多いのですよ。
ほとんどのワキガは遺伝的な要因で起こると考えられます。「自分もワキガの治療経験がある」という親御さんは、大切なお子様のためにも、早めの施術を検討されてみてはいかがでしょうか?
記事監修
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大西 勝 院長
医療法人 大美会 大西皮フ科形成外科医院
国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学付属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科、社会保険広島市民病院、角谷整形外科病院、冨士森形成外科医院を経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。