ミラドライの痛みは治療中よりも麻酔が切れてから。
2019/01/16
ミラドライの治療前〜治療後まで・・・痛みポイントは?
ミラドライは専用の医療機器を用いて特殊なマイクロウェーブを照射することで、わきを切開することなくわきがの原因となる汗腺を除去する治療法です。
従来の切開を要する手術(剪除法)にくらべ、傷跡が残る可能性が低いといわれ、術後に今までどおりの日常生活に戻るまでの時間(ダウンタイム)が少ないことも利点のひとつです。
また、幅広い世代に施術可能なため、子供のわきが治療の際にミラドライが用いられることも多いです。
このように、わきが治療においてはミラドライでの治療が推奨されるケースがほとんどですが、治療中や治療後の痛みはどれくらい強いのでしょうか?
痛みに対する感覚は個人差が大きいため、一概にお伝えすることは難しいですが、今回はミラドライ施術の際に生じる痛みについて「麻酔・照射中・照射後・麻酔の切れた後」とプロセス別にまとめました。
「ミラドライの治療を受けたいけど、痛まないか心配」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
・麻酔
ミラドライ治療を行う前には、麻酔注射を行います。大西皮フ科形成外科の公式サイトでは実際にミラドライ治療を体験された患者さんの感想を公開していますが、なかには麻酔注射を痛いと感じる方もいらっしゃるようです。
しかし、麻酔注射に対する痛みには心理的な要素も加わってくるため、一概に「どれくらい痛いか」は個人差が大きいです。
注射による麻酔は施術中の痛みを避けるためには必須のため、ある程度致し方ない面はあります。しかし、小学生高学年以上であれば十分我慢できる程度です。
なお、ミラドライ治療にはリドカインやエピネフリンが含まれた麻酔薬(局所麻酔)を用いています。歯医者さんでも使うごく一般的な麻酔注射です。
・照射中
麻酔が効いているため、痛みを感じるケースはほぼないといえます。局所麻酔のため意識がなくなることはありません。もしも、違和感を感じたり、痛みが起こってきたりした場合には麻酔を追加することができます。
・照射後
基本的には、手術後にすぐに痛みが出ることはないでしょう。大西皮フ科形成外科では、施術後に痛み止めや腫れ止めの薬を処方しています。
施術を終えた後、9割ほどの患者さんは「痛くなかった」と問題なくそのまま帰られます。
・麻酔が切れてから
術後に内用薬と外用薬を処方するため、大きな痛みを感じることはほぼないと考えられます。
施術後、数日間〜1・2週間ほどは腫れが続き、患部にだるさや引っ張られる違和感や痛みが残ることがあります。
また、腫れがひいた後に肌表面が凸凹な状態になることがあります。しかし、これは施術によって適切に汗腺が破壊されている証拠です。前述の症状は施術後の自然な経過として、時間の経過と共に改善していきます。
施術後の痛みを最低限に治療する方法
施術後の痛みをできるだけ抑えるために、基本的には「安静にすること」が大切です。大西皮フ形成外科では、アイスパックをミラドライ施術後にお渡ししているので、まずはしっかりと患部を冷やしてください。
また、体を温めて血行を促進する行為(入浴や運動など)は患部の痛みを引き起こす可能性があります。術後の腫れが長引くこともあるため、施術後3日は激しい運動(ヨガなど)や飲酒、温泉などに使っての入浴は避けるのが賢明です。
ミラドライは手術によるわきが治療より身体への負担が小さい施術ではありますが、やはり特殊な電磁波をあてたあとの患部は非常にデリケートな状態です。そのため、わきがこすれてしまうような行為は控えましょう。ランニングなどの軽い運動であっても術後1週間ほどは避けたほうが賢明です。
子供でも治療可能なミラドライ。
ミラドライはお子様のわきが治療にも用いられます。当院では局所麻酔の我慢できる10才頃以降の施術を推奨しています。
しかし、保護者の方と相談し、同意したうえで上記の年齢以下のお子様に施術をおこなうことも可能です。お気軽にご相談ください。お子様と保護者の方ともに治療の流れなどについて理解してからミラドライ施術に進んでもらうことを大切にしています。
不安なことはカウンセリングで解決。まずは治療可能な病院でご相談ください。
ミラドライ施術で生じる可能性のある痛みについてまとめました。
痛みの程度は人によって異なるため、施術前に治療内容をよく理解しておくことが大切です。心理的に安心した状態で治療に進めるよう、まずは気軽な気持ちでご相談ください。
記事監修
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大西 勝 院長
医療法人 大美会 大西皮フ科形成外科医院
国立香川医科大学医学部卒業後、京都大学付属病院形成外科、大阪赤十字病院形成外科、社会保険広島市民病院、角谷整形外科病院、冨士森形成外科医院を経て、平成9年より大西皮フ科形成外科医院を開業。